いろんな本を読んでいくうちに、気持ちや考えがいろいろな方向に向かい
ました。弁証法や唯物論を読んでいる時は、この考え方で世の中の全てが
明らかになるような気がしました。そして、共産主義こそが理想の社会で
あると考えた時期もありました。その頃アルバイトをしていた新聞販売店の
社長夫人に、「奥さん、絶対に革命は起こるよ!」などと話していた事も
あります。自分はノンポリだったので内ゲバなどという悲惨な経験はしない
で済みました。
その後、忌み嫌う公害のアンチテーゼとして、環境そしてエコロジーとの
方向に考えが向かいました。その頃アメリカで公害闘争をしていた、有名な
ラルフ・ネイダーという弁護士に手紙を出したこともありました。また、後年
「グリーンズ」というエコロジーのNPOを立ち上げたこともあります。
そして公害は自然災害とは異なり、人間が起こしているのだから、人間のエゴや
貪欲などの低い精神性が根本原因と考えるようになりました。その他、戦争や
人種差別など、低い精神性が起こしている不幸があまりにも多いと思うように
なりました。この低い精神性が多くの不幸の原因と考えるようになりました。
その結果、低い精神性を高める方法、弱い精神性を強める方法、濁った精神性を
清らかにする方法は何かと探すようになりました。
本当に人々の精神性を高めたり、強めたり、清めたりすることが出来る、本物の
方法は無いかと模索の旅が始まりました。そこで改めて、色々な宗教や哲学、また
スピリチュアルな書籍を読んでは考え、考えては読むという事を繰り返すように
なっていました。